現在2歳の我が家の娘は、もうすぐお姉ちゃんになろうとしています。
この年齢の子どもにとって、新しい家族ができるということを理解するのはなかなか難しいことですよね。
幼いながらにも、妊娠による母親の体調の変化に不安を覚えたりすることも、
日に日に大きくなっていく母親のお腹を受け入れることも、
入院による母親との分離を体験することも、
父親や母親の関心が自分だけに注がれなくなることも、
生まれてきた「赤ちゃん」という未知なる存在を受け入れることも、
幼児期の子どもにとって、良くも悪くも大きな影響がありますよね。
下の子どもが生まれるという経験は、兄・姉となる子どもにとって、
様々な葛藤を抱きながらも成長できる良い機会となるのではないかと、私自身、娘の変化を楽しみにしています。
ですが、幼少期の子どもにとって兄・姉になるということは、ある意味危機的な状況でもあると思います。
そのため、新しい家族を迎えるにあたっては、子どもの発達段階に沿い、段階を踏まえた準備が必要だと思っています。
我が家の娘も赤ちゃんが生まれるということについて、始めはなかなか理解できていないようでした。
また、抱っこが思うようにしてもらえなくてぐずったり、
関心を寄せるために、わざと「ダメ」だといわれることをしてみたりするなどの行動がみられるようになりました。
しかし、下の子を迎えるにあたっての対処方法を毎日繰り返すことによって、最近では
赤ちゃんに、〇〇を教えてあげるんだー。
など、お腹の赤ちゃんの存在を認識し、話しかけるなどの変化がみられてきました。
上の子の心のケア方法には、様々なアプローチがありますが、
その中でもオススメしたい方法が、《絵本》です。
絵本を通して、子どもは多くのことを学び、感じてくれるように思います。
また、絵本を読んでいると、子どもだけでなく親も気づかされることが多いと思います。
そこで、今回は「お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子にオススメの絵本」をご紹介します。
こんな方におすすめ
- 初めてお姉ちゃん・お兄ちゃんになるお子さんがいる方
- きょうだいができるにあたり、上の子の赤ちゃん返りが心配な方
- きょうだいができるにあたり、どんな準備をすればよいか悩んでいる方
- 赤ちゃんが生まれた後、上の子への接し方について悩んでいる方
1 「きょうだい」ができるってどういうこと?ー兄・姉となる子どもの心の変化ー
(1)お兄ちゃん・お姉ちゃんとなる子どもの心の変化
そして、幼少期のお子さんにはどのような心の変化が起こるのしょうか?
妊娠することによって、母親はつわりや眠気、倦怠感などのマイナートラブルを抱えることがありますよね。
すると、今までのように公園で一緒に走り回って遊んだり、飛んだり跳ねたりといった体を使った遊びを一緒にできなくなったりする。
など、母親の変化は少なからず、子どもにとってはストレスとなっています。
すると、子どもは、お腹の赤ちゃんに対して、嫉妬やライバル心などの感情を抱きやすくなることがあります。
赤ちゃんなんていないよ。
などといった、言葉が、子どもから聞かれることもあるようです。
また、発達上2・3歳児では、母親や父親の関心をひき、自分自身の居場所を確認するために、「抱っこ」を求めることが多くなったり、
それまでできていたのに、急に「食べさせて」、「着させて」などと甘えるようになるなど、
依存的な行動や、分離不安などを訴えるようになることもあります。
すぐに「おかーさん手伝って」というようになってきました。
下の子どもができると、多くの子どもにこういった変化がみられるんですね。
出産後も、特に出産から1カ月くらいの間は、ほとんどの子どもに「かんしゃく」や、
赤ちゃんに物を投げるような攻撃的な行動、
「すぐ泣く」などの依存的な行動がみられることがあるようです。
また、これらの行動は、母親が授乳などで赤ちゃんの世話をしている時に認められることが多く、
赤ちゃんに対する「嫉妬」や「ライバル心」の表れでもあります。
妊娠中に子どもが、お腹の赤ちゃんに対して話かけたり、お腹をさするなど、関心を寄せるようになったりすると、
親はとても嬉しいですよね。
しかし、そのような行動は単に親のまねをしていることもあり、十分に理解していないこともあります。
そのため、出産後、上の子どもが生まれた赤ちゃんに対して冷たい態度を取ったりすると、親は落胆したり、負担感や困難感を抱くこともあります。
(2)お兄ちゃん・お姉ちゃんとなる子どもへのケア方法
しっかりとケアしてあげることが大事ですよね。
●お兄ちゃん・お姉ちゃんとなる子どもが、赤ちゃんへの関心を高められるようなアプローチ
では、お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子どもに対して、どのようにアプローチすればよいのでしょうか。
具体的な例を下に記しておきますね。
①子どもに赤ちゃんを妊娠していること、生まれてくることを話す
②子どもにお腹を触ってもらったり、声をかけてもらう
③妊婦健診に一緒に連れて行き、超音波の画像を見せたり、胎児の心音を聞かせる
④生まれてくる赤ちゃんの育児グッズの準備を一緒にする
⑤お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子どもの「赤ちゃん時代」の写真や動画を一緒に見る
⑥人形遊びを通して、赤ちゃんのお世話ごっこをする
⑦「赤ちゃんが生まれる」、「お兄ちゃん・お姉ちゃんになる」ストーリーの絵本を読み聞かせる
⑧お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子どもに対して、親は変わらない愛情があることを示す
たくさん抱っこしたり、「大好きだよ」と伝えたり、スキンシップを図る
この他にも、子どもの発達段階や、ご家庭の状況に合わせてアプローチの方法はあるかと思いますが、
一般的な子どもへのアプローチの方法としてよろしければ参考にしてみて下さい。
我が家でも、娘に対して、①~⑧まで一通り繰り返しアプローチしています。
最近の反応で微笑ましかったのは、娘と一緒に行った妊婦健診後、帰宅すると、
娘がおもちゃの聴診器を取り出してきて、
赤ちゃん元気ですよー。
などと言いながら「エコー(超音波画像診断)」のまねをしだしました。
娘なりに、赤ちゃんの存在を前向きに捉えてくれているのかなと思い、嬉しくなりました。
●親としての心の準備
心の準備は、子どもだけでなく親である私たちも必要ですよね。
お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子どもがいる親として、どのような心構えが必要なのか記しておきますね。
①妊娠・出産によって、お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子どもがどんな反応をするのか、知っておく
②家族内で役割調整をしておく
③お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子どもの反応に対して、楽観視しすぎたり、悲観的に捉えすぎない
①に関しては、これまで記してきたような、子どもの反応について、事前に知っておくことで、親である私たちにも心の余裕が生まれます。
②に関しては、妊娠中だけでなく、出産後に協力してもらう家族などと、具体的な役割を調整することです。
・上の子の保育園・幼稚園の送り迎え
・お昼寝
・お風呂
・お散歩や遊び
・寝かしつけ
・食事の用意
など、具体的にシミュレーションをしておくことをオススメします。
また、核家族で両親などに協力をしてもらう場合は、
「お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子ども」と「おじいちゃん・おぱあちゃん」との関係性を築いておくことも必要かと思います。
しかし、出産後には子どものお散歩など手伝ってもらう予定となっています。
そのため、定期的にテレビ電話をしたり、普段の会話の中で祖父母の話題を意識的に出したりと、できる範囲での対策をしています。
③に関しては、例えば、子どもの赤ちゃんに対する肯定的な行動は、単に親のまねをしているということもあります。
子どもが十分に理解していないこともありますし、出産後に子どもの態度が変わるということも十分にあり得るということです。
そういった際に、子どもの反応に対して、親は心に余裕を持ち、柔軟な対応をすることが必要なのかなと思います。
2 お兄ちゃん・お姉ちゃんになる子どもへオススメの絵本(2・3歳)
今回の妊娠を期に、娘に読み聞かせをしてみて、反応が良かった絵本をご紹介します。
⑴ ちょっとだけ
「ちょっとだけ」作: 瀧村 有子 絵: 鈴木 永子 出版社:福音館書店
主人公の「なっちゃん」が健気で愛おしくて、とても素敵な一冊です。
内容紹介
ある日、なっちゃんのおうちに赤ちゃんがやってきます。
なっちゃんは、赤ちゃんが生まれて忙しそうなお母さんの姿を見て、
牛乳をコップに注いでみたり、
パジャマのボタンを留めてみたり、
髪の毛を結んでみたり、
ひとりでいろんなことに挑戦してみます。
頑張ってお姉ちゃんに成長しようとするなっちゃんの姿が、健気でとても愛おしく描かれています。
そんな、健気に頑張るなっちゃんですが、眠くなった時にお母さんに甘える姿。
そして、その時のお母さんとのやり取りがまたとても心温まります。
読みながら、わが子をぎゅっと抱きしめたくなるそんな一冊です。
我が家の娘は、
などと、なっちゃんの真似をして、頑張ってくれるようになった姿を見て、
娘の成長を感じました。
きっと、あなたのお子さんもこの絵本を通して、多くのことを感じてくれるのではないかなと思います。
⑵ ノンタンいもうといいな
「ノンタンいもうといいな」 作・絵 :キヨノ サチコ 出版社:偕成社
子どもに人気の「ノンタン」シリーズ。
妹の「タータン」が初登場する作品です。
内容紹介
ノンタンに妹ができました。
ノンタンは妹のターターンとはじめ一緒に遊んでいましたが、
まだ小さくて、好き放題やんちゃをするタータンを、ノンタンは追い払ってしまいます。
しばらくして、タータンがいなくなっていることに気が付いたノンタンは、急いでみんなとタータンを探します。
妹のタータンに手を焼きながらも、ノンタンのお兄ちゃんとしての一面がみられるお話です。
自分よりも幼い年齢の子どもと一緒に遊ぶと、
譲ったり、我慢したり、あきらめたりと自分が優先できないことがあります。
そんな、下の子を時にじゃまに思ったり、面倒くさく思ったりしてしまう正直な気持ちが表現されています。
でもやっぱり、下の子はかわいくて、大事な存在だと気づかされるそんな一冊。
我が家の娘は、ノンタンシリーズが大好きなので、
タータンが初登場するこちらのお話も何度も繰り返し読んでいました。
タータンがいなくなってしまったページを読むと、
とタータンの行方を気にして探していました。
赤ちゃんが生まれてから、一緒に遊べるようになるまでには時間があります。
ですが、下の子への関わり方など子でもイメージしやすい一冊ではないかと思います。
⑶ おへそのあな
内容紹介
お腹の中にいる赤ちゃん。
赤ちゃんは「おへそのあな」から、家族の様子を見ています。
お兄ちゃんは、赤ちゃんに見せるために作ったロボットを、お母さんに嬉しそうに見せています。
お父さんは、赤ちゃんのために歌を作り歌っています。
そんな風に、自分の誕生を心待ちにしている家族の様子を覗きながら、お腹の中で生まれる日を待っています。
おへそのあなから、赤ちゃんが家族の様子を覗いている。
という赤ちゃんの視点で、お話が描かれています。
娘にも実際に読み聞かせをしてみると、
〇〇ねーちゃん、何してるって見てるかなー?
などと、お腹の中で赤ちゃんがどのように過ごしているのかを想像していました。
「お腹の中に赤ちゃんがいるんだよ。」といっても、子どもからはお腹の赤ちゃんがどのようにお腹に入っているのか、見えないですよね。
この本を通して、娘は赤ちゃんがお腹の中でどのように過ごしているのかを、子どもながらにイメージしやすくなったのではないかなと思います。
⑷ うさこちゃんとあかちゃん
「うさこちゃんとあかちゃん」 作・絵: ディック・ブルーナ 出版社:福音館書店
内容紹介
ある春の日、うさこちゃんはパパとママから、もうすぐ赤ちゃんが生まれると知らされました。
赤ちゃんが生まれてくると知ったうさこちゃんは、大喜びで家中を踊りながら歩きます。
そして、うさこちゃんは生まれてくる赤ちゃんのために、贈り物をつくろうと決めました。
うさこちゃんは、赤ちゃんの大好きなひよこの絵をかいたり、お母さんにもらった青い毛糸で、ねずみを作りました。
赤ちゃんに会える日を心待ちにしている、うさこちゃんのお話です。
2歳の娘にも理解しやすい、シンプルな絵や表現で、赤ちゃんに会える日を、心待ちにしているうさこちゃんの様子が可愛らしく表現されている一冊です。
3 まとめ
「きょうだいができる」ということは、子どもだけでなく、親にとっても貴重な経験になる機会です。
私自身、新しい家族を迎えるにあたって、妊娠中から少しずつ子どもだけでなく、親も準備をしていくことが大切だと感じています。
そのひとつとして、今回おすすめの絵本をご紹介しました。
絵本を読み聞かせることで、子どもは「母親のお腹に赤ちゃんがいること」や「赤ちゃんをが生まれた後のこと」などを想像しやすくなったり、
疑似体験ができます。
絵本の世界の登場人物に自分自身を重ね、赤ちゃんに対する嫉妬心や不安な気持ち、可愛らしく愛おしいと思う気持ちを共感でき、
子どもの気持ちが整理されるきっかけにもなると思います。
出産後は、今以上にバタバタすると思いますが、なるべく時間を見つけて、娘と二人きりの時間を作り、絵本の読み聞かせもしようと思います。
これから下のお子さんが生まれるという方にも参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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